車の板金塗装は自分でDIYできる?真似できないプロのやり方とは?

12板金-塗装-やり方

車を擦ったりぶつけたりしてしまった場合、修理に出さなければなりません。ところがカー用品店に行けば修理グッズがたくさん売られていて、近年は動画でも自分でできる修理の方法が見られます。それなら自分で板金塗装をDIYした方が費用を安く抑えられると考える人も多いのではないでしょうか。

そのような板金塗装のDIYですが、結論から言うとおすすめしません。その理由とプロの板金塗装のやり方をお話していきます。

車の板金や塗装が必要になる時とは?

車の修理の事を「板金塗装」と呼ぶのを聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。「板金」とは、金属の板のへこみや盛り上がりといった変形をパーツ交換せず直す作業のことをいいます。また、「塗装」とは、必要な塗料を塗ることです。車の修理の工程において、板金と塗装は組み合わせて行うことが大半なため、2つを合わせて「板金塗装」と呼ぶことが多いのです。

事故などでできた擦り傷やへこみ、飛び石などによる塗装の剥がれ、経年劣化による色あせやくすみを修理したい時は、板金塗装をする必要があります。傷などを放置していると車の骨格部にまで影響するサビの原因となってしまうので、放置しておくのはおすすめしません。

DIYでやってしまいがちな板金塗装の失敗例

ここからは、おもにDIYで起こりがちな失敗例について詳しく見ていきましょう。

下処理をしないまま塗装してしまう

カー用品店などには、簡単に塗装できるタッチペンも売られているので、とりあえず気軽に塗ればいいと思ってしまいがちです。ところが塗装の前に大切なのが、下処理です。下処理が甘いと塗装した表面に傷の凹凸やごみ、ほこりなどが残ってしまっていて、表面がブツブツした仕上がりになってしまいます。

塗り不足などで表面に凹凸ができてしまう

缶入りのスプレー塗料なら、専門知識がなくても吹き付ければ簡単に塗装できてしまう気がします。ところが、実際は吹き付ける回数やスピードなどのプロの技術と、プロの使う専用道具が無いと難しく、塗り不足などで凸凹になってしまうケースが多々あります。

塗りが不均一でムラができてしまう

技術力が無いとどうしてもできてしまうのが、塗料のムラです。塗り不足でも塗り過ぎても塗料の厚みが均一にならずムラになってしまいます。ムラになった部分は仕上がりもかなり目立ってしまいます。

へこみを埋めるパテは難易度が高い

へこんだ部分にパテを塗る道具も売られています。動画を見ながら挑戦する人もいらっしゃいますが、パテ塗りも熟練の技が必要になり技術がない人には難しい作業です。パテに気泡が入ったまま塗ってしまうことで、仕上がりが逆に盛り上がってしまったりひびが入ってしまったりしがちです。パテを塗った後でプロは研磨して周囲との高さの違いを無くしてなめらかに仕上げますが、この研磨仕上げは自宅では道具も無く難しいでしょう。

板金塗装のDIY、他にもこんなデメリットがある

仕上がりはそれなりでいいから自分で板金塗装をDIYしようと挑戦する前に、デメリットもあることを知っておきましょう。

DIYを失敗して修理を依頼すると、より多くの費用がかかる場合も

自分で車の修理用品や道具をそろえてDIYで修理したとしても、仕上がりがひどいことになって結局修理をプロに依頼する場合も少なくありません。その際に、失敗した部分を取り除く作業費がかかってしまいます。失敗の程度にもよりますが、はじめからプロに修理を依頼した方が費用も安く済んだのに…という結果だけは避けたいものです。

DIYで修理した車は査定にも影響が

車を売りたいという場合、査定のプロが見ればDIYで直した部分は一目瞭然です。綺麗に修理できていない箇所というのは、傷や損傷と同じマイナス査定になってしまうのです。

プロの板金塗装のやり方とは?

塗料を買ってきて塗るだけでは再現できないプロならではの塗装の仕上がりは、次のような工程を経て実現します。

足つけ

「足つけ」とは下処理のことです。傷やへこみを修理してパネルを正常に戻した上で、元々の塗装を研磨するなどします。足つけを丁寧に行うことで、塗装のノリが良くなります。塗装が必要ない部分にはマスキングするなど養生もして、ようやく実塗装に入るのです。

実塗装

足つけが済んだらようやく実塗装です。ただし実際の塗料を塗る前に、防錆塗料などの下地塗装も行います。実塗装は、元々の塗料の色に合わせるため、入念に色合わせをします。その車に元々塗られていた色の塗料は手に入りますが、経年によって、色が多少あせて変化しているものです。その状態の色に合わせる「調色」は、プロならではの技術です。

磨き作業

塗装をして終わりではありません。表面を丁寧に研磨することで、分かりにくい凹凸や塗装の境目の盛り上がりなども無くなります。

まとめ

ちょっとした傷やへこみなら自分で直した方がリーズナブルな気がするため、DIYで板金塗装をしてみようと考える方も多いでしょう。ところが結局は、お金も時間も費やした上に、プロに任せなければならない結果になってしまいがちです。板金塗装は、確実に作業してもらえるプロに任せましょう。

長崎県雲仙市吾妻町にある「株式会社RumireAuto」は、車の販売をはじめ車検や整備、カスタムや板金塗装にも力を入れています。傷やへこみの状態を確認した上で、お客様のご意向に沿った板金塗装をご提案できるでしょう。とくに、塗装は専用の自社塗装ブースを完備しており、熟練のスタッフが匠の技術で仕上げます。板金塗装をお考えの際には、ぜひお気軽にご相談ください。