車の板金塗装の流れとは?具体的な工程について詳しくご紹介!

1車-板金-塗装

車をぶつけてしまった…というときには、多くの場合板金塗装が必要です。よく聞く言葉ですが、実際にどんな作業が行われているのか、意外と知らない方も多いのではないでしょう。大切な愛車を預けなければならないため、作業工程を知っておきたいという方もいらっしゃるでしょう。

この記事では、板金塗装の意味とその流れについて、詳細をわかりやすくご紹介します。愛車に気になる傷やへこみがある方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

板金塗装とは

板金とは、車をぶつけたりしたときに生じたへこみを、もとの形状に戻すための作業のことです。また、塗装とは、塗料を塗ったり吹き付けたりすることで、表面に塗膜を形成させることです。

通常、車がへこむときは外からの衝撃を受けています。そのため、塗装も一部落ちてしまっている場合が多く、板金と塗装は同時に行われることがほとんどです。こうした一連の作業をまとめて一般的に「板金塗装」と呼びます。

板金塗装の流れ

では、実際の板金塗装の流れについて見ていきましょう。

傷・へこみの確認、対処法の検討

まずは補修が必要な個所について確認を行います。へこみの有無や程度、傷の数や深さなど、現状を把握したうえでどのように対処するか検討するのです。へこみを直す方法は、表面からハンマーで叩いてへこみを補修する「ハンマリング」や、表面に一時的に専用工具を溶接してへこみを引っ張り出す方法などがあります。

元通りの形状に成形

検討した方法で、実際にへこみを修理していきます。車のボディは金属であるため、叩いて補修すると、伸びが生じてしまうでしょう。金属の伸びは強度を低下させ、押すとへこんだまま戻らないといったことが起きてしまいます。そこで、該当箇所を加熱する「絞り」を行うことで、ボディの伸びを正常な状態に戻すのです。

この時点では、溶接や加熱の跡が表面に残ってしまっています。そのため、表面を削り研磨することで表面を滑らかにしていくのです。そして、そのときに発生した細かい塵を、エアブローを使って念入りに吹き飛ばします。

さらに、補修箇所の周りをマスキングしてパテを盛ります。乾燥させ、硬化したらサンドペーパーで研磨し、元通りの形状に成形します。

研磨・下地塗布の準備

さらにパテを研磨し、表面を平らにします。そしてエアブローで塵を飛ばし、専用塗料を塗布します。さらに研磨・エアブロー・脱脂を行い、周辺のマスキングを行うのです。必要に応じて、塗装の邪魔になりそうな周辺のパーツを取り外しておきましょう。

下地の塗布・研磨、足付け、塗装の準備

補修箇所に下地を2回塗布し、表面の傷やゆがみがないか確認します。そして一度マスキングを外し、ヒーターを使って乾燥させます。さらに下地を研磨していきましょう。水とぎタイプの研磨紙を使うことが多いため、エアブローで水分をしっかりと吹き飛ばします。

そして、塗料の付きをよくするための「足付け」を行います。足付けとは、目の細かいやすりで表面を整えることです。表面に少しざらつきを与えることで、塗料が補修箇所に食いつき、よりよく馴染むようになります。

足付けができたら塗装面以外をマスキングし、塗装面の脱脂を行います。

塗装・乾燥

ここまでができたら、いよいよ塗装です。車の本来の色を塗装していきますが、この塗料を「カラーベース」といいます。塗料の配合は車種によって決まっていますが、実際に塗装してみると多少違いが出るため、微調整が必要です。整備士のセンスと経験が必要な、重要な工程です。

カラーベースの乾燥ができたら、トップコートとなる「クリア塗装」を行い、しっかりと乾燥させます。これで塗装は完了です。

仕上げ磨き・洗車

塗装が乾燥したら、仕上げ磨きを行います。表面の細かい塵を取り除き、専用塗料で研磨目を消したら、仕上げ用スポンジで磨き上げていきます。最後に洗車をし、ピカピカの状態でお客様にお返しするのです。

各作業を確実にこなしていくことが美しい仕上がりのカギ

板金塗装は、研磨・エアブロー・塗装・乾燥というサイクルの繰り返しによって仕上げていきます。

表面を研磨することで、塗料が密着しやすいよう整えます。そして研磨で出た細かい塵をエアブローで吹き飛ばすのです。ここで少しでも塵が残っていると、美しく仕上げられません。次に塗装を行い、しっかりと乾燥させることで、しっかりと塗料が固まり、均一に研磨できます。

それぞれの工程が次へとつながる基礎となります。とくに乾燥は時間のかかる工程ですが、一つ一つの工程を確実に行うことが、美しい仕上がりにつながるのです。

まとめ

板金塗装と一口に言っても、その工程は細かいものです。車の見た目に直接関わるため、きちんと手順を踏まなければ元通りにすることは難しく、小さな傷だからといってすぐに直るとは限りません。

そして、仕上がりは担当する整備士の腕にもかかってきます。満足いただけるよう美しく仕上げるには、豊かな経験やセンス、正確さが必要です。

「株式会社RumireAuto」では、プロの整備士が丁寧な板金塗装を行います。小さな傷から大きな事故まで、あらゆるお車のダメージに対応いたします。ぜひお気軽に「株式会社RumireAuto」までご相談ください。